二大帝国に激震が起こるきっかけ
芸能界では、男性アイドルならジャニーズ事務所、お笑いなら吉本興業というように
メディアにおいてはどちらも独占状態でした。
当然、テレビ、マスコミにおける、この2つのプロダクションの影響力も大きく
事務所の立場が絶大に強く、タレントが弱い立場である権力主義で成り立っていました。
ですが、2019年7月、芸能界の二大帝国である吉本興業とジャニーズ事務所に激震が走ったのです。
一つは、反社会勢力への闇営業問題で処分を受けた芸人による吉本興業の暴露を告白。
もう一つは、社長が亡くなり喪に服する中、 SMAP 元メンバーに対する民放テレビ局への
出演を制限するよう、圧力をかけたジャニーズ事務所の独占禁止法違反の疑い。
この二大帝国に対しては、ずいぶん前から黒い噂があって
反社会勢力とのつながり、所属タレントの暴行疑惑、淫行、グループ解散、メンバー脱退など
そのたび、事務所がマスコミに圧力をかけて問題をもみ消していたようでが
2017年前後あたりから、そんな事実隠蔽工作もできなってきています。
今回は、芸能界の二大帝国と時代の流れについて、占星術から読んでみたいと思います。
1.芸能界二大帝国が揺らぎ始めた理由とは?
この二大帝国は、事務所の力が圧倒的に強く、タレントが弱い立場にありました。
正式に契約を交わさないまま仕事をさせ、売り上げに対するタレントの取り分は少なく
生活できないレベル、10代のタレントは学校に通わせてもらえず
パワハラ、セクハラを受けなければ仕事を干される恐怖。
弱い立場のタレントは、理不尽な扱いを受けても、事務所に楯突くことができず
長い間、泣き寝入り、我慢の状況だったようです。
ですが、2011年に、天王星が牡羊座に入ったことで、Twitterやブログ、SNSを通じて
テレビや新聞というメディアを通さなくても、世界中の情報を知ることができるようになりました。
マスコミが報道しない真実がわかるようになり、誰もが自分の意見を言えるようになったのです。
一個人の問題提議が、企業や世間を動かせる時代の到来です。
所属タレントも事務所を通さず、自由に、自分の意見を言える手段を手にしました。
これによって、視聴者やファンも、事務所の意向、マスコミの嘘に騙されなくなったのです。
事務所もマスコミを操作できなくなってきたのです。
さらに、2017年土星が山羊座に入ると、世の中の潮目が変わり始めました。
長年にわたる絶対権力やパワハラにメスが入り、行き過ぎ、やりすぎたものは制限、調整され
中庸に戻すエネルギーが入ってきたからです。
これにより、時代の流れに合わない企業や、個人の生き方は
山羊座土星&冥王星による破壊と再生され、再構築されるようになりました。
個の時代の到来、既存組織や企業の再構築の流れは、二大帝国にも降り注がれ
今まさに、企業の存続をも脅かす状況に入っているのです。
具体的に、この二大帝国のチャートを見てみましょう。
2.吉本興業が持つエネルギー
牡牛座太陽は、世間の目に触れるかのように天頂で輝いています。
一度決めたことは変えない信念と頑固さがあります。
牡牛座太陽には、水瓶座土星がスクエアで刺激し、乙女座海王星がサポートしていますから
年代、性別を問わず万人にわかりやすく、自分の個性を表現できるのがお笑いであり
たくさんの人に夢や希望を与えてきました。
太陽同様に、天頂近くには、牡羊座で火星、天王星、水星が重なっており
獅子座木星からサポートされています。
牡羊座の支配星である火星は、とりわけエネルギーが強く
子供みたいに正直で、後先考えずに突き進む、チャレンジ精神が旺盛ですから
誰もやらないことに挑みます。
そこに天王星、水星が絡み、金星も巻き込んでいるので
お笑いというエンターテイメントなら「よしもと」というブランドを作り上げました。
また、牡羊座火星軍団には、破壊と再生の冥王星が刺激していますから
斬新なお笑い、さまざまなタレントの個性を集めて漫才ブームを作り上げ
たくさんのスター漫才師を世に送り出して一世風靡しました。
吉本の変容と未来
長年、吉本興業内では、事務所の力が強く、所属タレントの立場が弱い
権力主義体制が続いていました。
2011年に、所属タレントで大物司会者であった島田紳助氏の反社会勢力との関係が
明るみになった時は、彼を一方的にクビにすることで、自分達は無関係だという
アピールを世間にして、トカゲの尻尾切りで事なきを得ました。
所属タレントのクビは、実質的に芸能界を永久追放するのです。
ですが、2017年12月、秩序や安定バランスをとる土星が山羊座に入ると
世の中の流れが急速に変わりました。
それまでの山羊座冥王星による行き過ぎた権力主義、パワハラ、弱肉強食が調整され始めたのです。
山羊座冥王星土星は、吉本興業のネイタルチャートである牡羊座青軍団を 調整し
会社のタレントに対するパワハラという旧体制を再構築し始めます。
同時に、牡牛座天王星は、吉本の牡牛座太陽に変革を与え、企業の意識を変えようと促します。
魚座海王星は、所属タレントと事務所との力関係という境界線を曖昧にし始めたのです。
これらのエネルギーを通して、所属タレント2人は弁護士を雇い、 会見を開いて
吉本の社長、企業に対するマネージメントの闇を 暴露したのです。
また、破壊と再生を意味する冥王星は、プログレスの冥王星、トランジットの冥王星に挟まれていますから
最終的には、何かを破壊して再生させるのでしょう。
3.ジャニーズ事務所が持つエネルギー
(※設立は1962年6月となっていますが具体的な日付が不明の為、登記日1975年1月30日付けで作成)
会社の顔とも言える太陽は、社会の常識にとらわれない水瓶座で天頂で輝いています
その太陽に対して、徹底的を意味する天秤座冥王星がサポート。
同じく天頂には、子供や若い子を意味する金星と水星がいます。
時代の空気、大衆が求めるものを読み取るのが得意で
男性が踊ることがみっともないとされた時代に、踊れる少年を男性グループにして
アイドルとして売り出すという、誰もしなかった独創性を発揮します。
また、山羊座火星、天秤座冥王星、蟹座土星とT スクエアによって
世間の常識を破り、人の話は聞かない、徹底的に自分のやりたいように暴走します。
結果、男性アイドルといえばジャニーズというブランドを創り上げて
男性タレント市場を長年独占してきました。
ジャニーズ事務所の変容と未来
2019年7月時点で、ジャニーズ事務所は44歳で火星期になりますが、1962年だと57歳で
ちょうど火星、土星、冥王星の Tスクエアの中の天体に影響が出ます。
これまで順風満帆のように見えてきたジャニーズ事務所ですが
マスコミは報道しない、2004年2月には、所属タレントに対する
ジャニー社長のセクハラ行為が最高裁で認定された闇があります。
闇を葬りながら、長年、セクハラ、パワハラをタレントにぶつける構図は健在なまま
芸能界では絶大な権力を誇っていました。
ですが、2017年以降の山羊座土星冥王星による再構築エネルギーによって
ジャニーズ事務所の火星、土星、冥王星のTスクエアが崩され
事務所の行き過ぎた行為は、再構築のメスが入り始めました。
2016年に SMAP の解散、2018年の TOKIO の元メンバー山口氏による成年者に対する淫行
嵐の2020年解散問題などが出始め、ジャニーズを支えてきた土台が揺れ始めます。
そして2019年7月現在、牡牛座天王星は、 水瓶座太陽を刺激しています。
これまでテレビ局やマスコミに対して圧力をかけて、所属事務所を脱退したタレントに対して
テレビやマスコミへの出演を阻止してきたことが、明らかになったのです。
ここでも旧体制、権力主義が崩壊を始めています。
破壊と再生の冥王星は、プログレスの冥王星が重なり、トランジットの冥王星からも攻撃を受けます。
何か大きな破壊と再生が行われるでしょう。
4.星から読む吉本興業とジャニーズ事務所の再構築
2008年に破壊と再生の冥王星が山羊座に入り、2011年に改革の星天王星が牡羊座へ
2012年には夢や希望、境界線を破る海王星が魚座に入り
世の中の流れ、人々の意識は気がつかないところで変化を始めていました。
当然、芸能界を牛耳ってきた2大帝国にも変化の兆しが出ていました。
①2018年3月以降、改革の天王星がそれぞれの太陽を刺激
両プロダクションの旧体制に対して、改革のメスというエネルギーが入り
芸能プロダクションが強く、所属タレントはいいなりという不平等な構図は
刷新、改革が必要になってきたのです。
②2017年より再構築の山羊座土星冥王星が火星&天王星の暴走を抑制
会社や社長の意向が強く、所属タレントを好きなように扱ってきた暴走に調整が入ります。
所属タレントが、自己主張を始めたことで、その効力が及ばなくなってきたのです。
③2019年、ネイタルの冥王星がプログレス&トランジット冥王星の影響を受ける
それぞれの冥王星に、プログレスの冥王星が重なり、トランジットの冥王星が刺激を与えています。
冥王星は破壊と再生、ゼロか100、極限を状態を意味するので、これだけ冥王星が重なると
それぞれの事務所が内包している膿を出すために、企業生命か、社長か(ジャニーズ社長は亡くなりましたが)
何かが破壊されるのかはわかりませんが、今後大きな大転換が起こってくるでしょう。
世界的に見ても、#Metooの発端となった、アメリカの映画プロデューサーは
長年の女優へのセクハラが告発されて、仕事、財産、家族と全てを失いました。
今や、パワハラ、セクハラの隠蔽は、過去に遡り検証されるような流れになっています。
5.吉本興行のタレントおよび社長の記者会見を受けて
7月20日の宮迫氏、田村氏の謝罪会見は、事務所や社長の対応を暴露する会見に変わりました。
7月22日の岡本社長の釈明会見は、自分の非やパワハラを否定し
企業としての、社会的な責任と信用を失う着地点のないものでした。
スッキリしない会見を見て、急遽、3人のホロスコープをチェックしました。
宮迫氏、田村氏のホロスコープでは、
宮迫氏は、牡羊座で太陽と火星が合に対して、天秤座天王星がスクエア
田村氏は、山羊座太陽に対して、天秤座天王星 がスクエア
牡羊座、山羊座の太陽は、我が強く、天秤座天王星は、自分に有利なように平等性を主張します。
自分たちは、反社会勢力との金銭授受や関係に対して嘘をついておきながら
吉本興行の被害者であることを涙で主張して、世間の批判をかわしたのです。
また、岡本社長は生年月日の記載がないので、わかりませんが、おそらく似たようなものでしょう。
本来の目的を見失い、自分の我を通したようにしか見えませんでした。
視聴者にとっては、税金が100億円投入される官民ファンドビジネス
NTTと 吉本コラボ「教育コンテンツ」を白紙にしたくないための釈明会見では?
と疑いたくなるような、後味の悪いものでした。
まとめ
2019年12月には、拡大の木星が山羊座土星冥王星に加わります。
現在、様々な国や企業、個人に対して、その存在価値、人生の再構築が起こっていますが
今後ますます、再構築の流れは加速していくでしょう。
また、2020年3月には、調整役の土星が水瓶座に入ります。
すると、これまで再構築してきたものが徹底的に効率化されていきます。
再構築された旧来型の組織や社会さえも解体されていき、絶対権力は力を失い
多くの人が同じようにチャンスを手にすることができそうです。
長くなりましたが、今回はこのあたりでおしまいです。